社会福祉法人上田明照会

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自分をコントロールする
2016/02/29
〇 少しグチりたいからと、60代・一人暮らしの女性
  から電話あり。 30年かけてヨクヨク分かったのは
  周りにあわせるだけでは、ダメダ ということ。 〇

『 親族との関係が少し良くなってきたと思っていたら、
 またトラブルがおきました。

 しばらく前に、これはまずいな、と黄色信号が点灯。
 私は少し良くなってくると、100% よくなってきたと
 思ってしまうんです・・・。

 あることを頼んだのですが、この際 改めて段取りを
 し直すことにしました。

 30年前。 結婚していた私は、周りの人たちのいい
 ところだけを認めないと、生きてこれませんでした。
 周りに合わせて、辛くて、疲れ果てました。

 今思うと、いろいろな選択肢があったのです。

 そう気ずいたのは、このごろ 施設入所した母の介助
 を、母中心でするようになってからです。
 自分中心ではなく・・・。

 そして、母に寄り添いながら、自分の生活や行動を
 コントロールできるようになったからだと思います。
 他人に合わせるだけではダメなんだと。

 30年前と違うのは、信頼できる人・サポートしてくれる
 人達がいることです。 孤立していません。

 昨日も母に会いに行ったら、施設の職員さんから、
 ”そろそろ SOS を出そうと思っていたんですよ”
  と、笑顔で言われました。

 いつも真剣に向かい合ってくれてありがとうございます。
 言われた言葉が深くて、1年たって ようやく分かった
 こともあります。』

 「 グチ話の中に、いろういろなことが詰まってますよね。
 このごろ、自分で一人二役やってしまって、自己コント
 ロールができなくなっている方の相談が多いです。 」




完治へのプロセス ③
2016/02/17

〇 担当精神科医に、安定剤の処方を断った20才・
  定時制高校生から電話あり。 
  ひと山越えたら次の山が、トラウマのフラッシュ
  バックと軽度発達遅滞と向かい始めました。 〇

『 ドクターに安定剤とトン服の処方を止めて下さい、
 とお願いしました。

 ドクターからの返事は、
 ” 処方がなくなることはいいことです。
  いい方向に進んでいますね ”。

 昨年は1回だけフラッシュバックがありました。
 過換気発作の心配は、ほぼなくなりました。

 周りで支えてくれている人たちからは、こういわれる
 ようになりました。

 ” 落ち着いてきた ”
 ” たくましくなった ”
 ” 調理するようになった ”
 ” 責任を果たせるようになった ”
 ” 社会的適応能力がついてきた ”
 ” 相手の表情から心の中を見る能力が高い ”

 バイト先で一方的に口(攻)撃してくる人がいます。
 口撃されると、丸ごと受け止めてしまい、フラッシュ
 バック状態になってしまいます。

 相手がどんな言動に出てくるかを真剣に考えると、
 具合悪くなります。 疲れます。

 中学(特別支援学級)では勉強を教えてもらえなか
 ったのが不満で、高校は定時制を選びました。

 小・中・高の IQ検査は、60前後でした。
 グレーゾーンです。

 5年前、担当の小児科医からは、

 ” 軽度発達遅滞がある自分を受け入れて、そこから
  出発するしかない ”

  と言われましたが、自分では納得できませんでした。

  でも、正直、勉強は苦手です。
  中学の教科書を勉強しなおす必要を感じます。

  勉強の段取りは、うまく回せないのです。
  卒業後は介護福祉に進学したいのですが・・・。 』

 「 そのフラッシュバックは、回帰現象(*後ろに注釈
  と言うみたいです。

  大切なことは、辛かった過去を生きるのではなく、
  今を生ききること!

 勉強・進学のことで定時制の先生に相談とお願いに
 行ってもいいかい? (ハイ!)

 いいところを伸ばしていけるといい。
 そして、選択肢はほかにもあるからね・・・。 」

『 まずは、月末の期末テストを全力でやってみます。』


* ”回帰現象・苦労の残像”
  「精神障害と教会(向谷地生良著・いのちのことば社・
   2015年刊)」 より引用。

 ” 本人が忘れていたとしても虐待の記憶は脳のレベル
   では、ほとんど残っていることになります。
   それが、似たような場面や何かが引き金になり、
   まるで今起きているかのようによみがえるのです ”

 ” 統合失調症の場合は、五感に誤作動が起きやすく、
  虐待経験を持っている人は過去の辛い経験で身体の
  誤作動がおきます ”

 ” 一般的な医学的判断や見通しから離れて、当事者
  の思いや苦労の後ろ側に回ってみると、精神障害には
  今まで見えなかった「表情」があることが分かります ”

 ” 私はあらためて「仲間の力」の可能性を感じている
  のです ”

 ” 辛かった出来事を深く記憶している身体は、二度と
  その人を同じ目にあわせまいと、常に警戒信号を発し
  ていると考えることができます ”

 ” しかし、過去に辛さに埋没するのではなく、今を
  生きる生き方の選択も私たちにゆだねられている
  のです ”







別人になる
2016/02/09
〇 相手を責め自分も責めてきたという50代女性
  が来室。 少しづつ、昔のように ”硬い人間”
  になってきたと、ごみの話をしてくれました。 〇

『 いよいよ、精神のヘルパーさんと一緒に開かず
 の間のごみを片づけ始めました。

 私とヘルパーさんの意見が一致しました。
 ヘルパーさんはもっと早くやりたかったみたい・・・

 この部屋には昔のいろいろな物を放置しています。
 たとえば、自殺未遂騒ぎで119搬送されて入院した
 ときの紙おむつとか・・・。

 このごろ、昔の私のように、硬い人間になってきた
 と思います。

 たとえば、心の中で葛藤しましたが、ドナー登録を
 しようと思います。 検査が必要みたいです。

 クレジットカードを使いたいと思ったら、やっぱり
 ダメ でした! 昔、自己破産してるから。

 トイレ掃除は好きですが、お風呂掃除が苦手です。
 毎日やればいいみたいですが・・・。
 ヘルパーさんにやってもらっています。 今は・・・ 』

翌日、あかずの間を見たいと言っておいたら、
 写メ が送られてきました。

 『 2枚だけ送ります。 ほんの一部ですが。』

  メールで返信しました。

 「 2枚で充分です! ゆっくりとヘルパーさんと
  片づけて下さい。

  そして、ヘルパーさんを卒業したら、外に出て
  なにか仕事かボランティアをしたらいかが? 」


〇 月2回、相談室に来ている50代女性。
  15年前はたくさんの安定剤を飲んでいたのに、
  このごろは別人のようになってきました。  〇

『 新年会は10人ほどでカラオケに行きました。
 おしゃべりして、歌っての楽しい3時間でした。
 私は北国の春など、3曲を歌いました。

 アイロンを買い、練習しています!
 そして、編み物も始めました。
 昔、学校でやったことがあるから、身体が覚えて
 いるみたいです。

 太る体質なので、毎朝30分の掃除と運動をして
 います。

 春になったら、Gパンと運動靴を買います!
 私はテレビのCM(新商品)に弱いので、買うとき
 は周りの人に相談します。 ストップかかる時も。

 15年前の自分と比べたら、今は別人です。
 みんなと一緒に暮らしているからだと思います。
 一人暮らしをしていたらこんなことはしないと思う。

 相談員さんは15年前と変わらないですね。 』
(ウ~ン!)

 翌日、相談支援員としてどこまで熟成してきたかを
 自問し”バイスティックの7原則” を読み返しました。

 バイスティックはアメリカの社会福祉学者。
 クライアントが共通に持っている情緒や基本的動向を
 思索し、専門的な援助関係に欠かせない基本的態度、
 ”ワーカー・クライアント関係” 7つの原則・ニーズを導き
 出しました。        (常に自己点検が必要です)

 ① 個別化の原則。 クライアントや家族を個人として
    とらえる。

 ② 意図的な感情表出の原則。 クライアントや家族の
   感情を自由に表出できるように援助すること。

 ③ クライアントは一人の価値ある・尊厳を持つ人間と
   して受け止められたいというニーズをもつ。

 ④ 制御された情緒関与の原則。 感情を敏感に受け
   止め、表出された感情の意味を理解し、援助目的に
   適した反応を示すこと。

 ⑤ 非審判的な態度の原則。  援助者の価値観や
   倫理的判断で、クライアントを評価しないこと。

 6、 自己決定の原則。 自己の意思と力によって、自己の
   なすことを決定し行動することができるように導くこと。

 7、 秘密保持の原則。 情報は誰にももらさないこと。

 (* ”身体知と言語(奥川幸子著)” より引用。 )



 


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